旅日記9

2011.02.15 イグアス(ブラジル側)→ブラジリア

8時起床。今日は曇りで過ごしやすい。雲のかたちで空の高さの印象が違うんだなあ。

荷造りして朝食食べて10:30にガイドさんと合流。チェックアウトを終えたら街(フォス・ド・イグアス)の中心部でレアルへの両替。US$の残り半分を替えました。ついでに薬局に寄ってもらって日焼け止めと虫除けを購入。日本から持ってきた日焼け止めは一週間で使い切ったよ…。フォス・ド・イグアスは小さくてのんびりした街だけど、イグアスに接する3国(アルゼンチン・ブラジル・パラグアイ)の街の中ではダントツに大きいんだって。発電量世界一の水力発電所(イタイプダム)があるからだそうな。

車でブラジル側の国立公園へ。11:30に到着。アルゼンチン側の公園とは作りも雰囲気もまったく違う。入口から滝までが遠いので車のまま公園内へ。ただし旅行会社の車しか入れない。昔は一般車も入れたけど、車が増えすぎて排気ガスが多くなるしスピード出す輩もいたのでこうなったらしい。良いルールだね。自然も動物も大事だいじ。国立公園内には沢山動物がいるのです。ちなみにこの日出会ったのは、鷹(歩いてた)、巨大トカゲ(普通サイズですって言われた)、イノシシ(食事中だった)、謎のげっ歯類、幸運の蝶*1



滝まで着いたら車を停めてブラジル側の滝観光スタート。ガイドブックにもあったように、アルゼンチン側より高い位置から滝の全景を見渡せる。でもイグアスの滝の8割はアルゼンチン側にあるんだって。だから見ているほとんどはアルゼンチンの物…ちょっと切ないねブラジル。でも向こう側から見渡すことはできないし、角度的に裏側にあって昨日は見られなかった滝もたくさん。昨日は滝の落ちるすぐ上からとか真横から見てたから気付かなかったけど、滝が落ちる途中で一旦ちょっと平らな岩場があって2段になってんだ!とか色々と発見もある。ボートツアーが滝のどの辺まで近づいたかも分かって面白い。真下まで行けたわけじゃないのね、思ったより離れてる。でもあんなにバッシャバシャだったんだ…。水しぶきの煙も遠目に見てるとドライアイスの煙みたいだなーとかね。でもさ!写真に撮るとどれも同じ景色になっちゃうの!悔しい!目で見てるとこんなに変化に富んでるのになあ。カメラで切り取ると全部同じに見えちゃう…自分の目に焼きつけとけやってことだね。

そういえば昨日、悪魔の喉笛を見た瞬間から映画で使われた曲がずーーーーーっと頭の中で流れてた。しかもオープニングで滝が映るシーンのカエターロ・ヴェローゾとラストでかかるHappy Togetherだけ。刷り込みによる完全なる条件反射。音の記憶ってきっと視覚の記憶より強いね。映画の内容は半分くらいしか覚えてないのに。ウォン・カーウァイ映画の音楽ってすごい好きだった。既存曲を使うことが多かったように思うけど(熱心に見てたの10年以上前だから記憶おぼろげ…)、その組み合わせが面白かった。ヴェローゾとザッパとかさ。若かりし自分には刺激的だった。

と、とりとめもなく思いを馳せちゃってたら、サーっと雨が。いやこれ雨じゃないな水しぶきだな。滝より全然高い所にいるのに!風向きによってはこっちまで!すごいね!



対岸に延々と続く滝を眺めながら遊歩道をずんずん進んで、ついにブラジル側の悪魔の喉笛へ。と言っても、昨日見たおばけみたいな煙が上がる場所を、手前下側から見上げる位置なので奥はもう真っ白で何も見えない。が、しかし。展望橋が手前の小さめの滝の中段部分に張り出してるから、そこへ行けば目の前に落ちてくる滝の水しぶきを浴びながら、かつすぐ足元は下に落ちていく滝が見られる。んでさらに周囲を見渡すと悪魔の喉笛から歩いてきたずーっと向こう側の滝まで一望。何これ超ぜいたく!!

基本的に旅行する場所は自分でいろいろ調べて手配するから、次は何をするかが分かってるけど*2、今回のイグアスはガイドさんにまるっとおまかせするつもりでどう周るかも詳しく聞いてなかったの。だから次のこんなんなんだ!っていう驚きがあるね。楽しい。だって正直ブラジル側の滝はもっと大人しめの観光だと思ってたもん。何あれ、展望橋にいる人達ずぶぬれじゃん!たーかーまーるーぅ!

前日のボートツアーに付いてきたポンチョ(があったところでボートでは役立たずなのでガイドさんが使わずに取っておいてくれた)を、持参のポンチョの上に装着。サウナ並に蒸されている。暑い。カメラもポンチョの入ってたビニール袋に入れて…展望橋の先っちょへいざ出陣!


うわーははははは何これ!リアルに台風レポート状態だよ!滝が落ちるい勢いで常に暴風雨!上から落ちてくる滝と下に落ちる滝にはさまれて、何かもうど真ん中に放り込まれた気分。超アトラクションだよ。ボートツアーに次ぐ楽しさ!しかもボートと違って風が少しおさまれば景色もじっくり見られるし、足元から水が落ちる様子を間近で観察できるし。昨日も思ったけど、滝ってほんと見飽きない。水着で1時間くらいここに立ってたいよ。落ちていく水のかたちをずーーーーっと眺めてたい。岩壁にあたって砕けてムクムクもこもこに湧き上がりながら落ちてくの。で、底まで落ちたら水しぶきになって煙みたいに舞い上がる。この一連がほんとの目の前で見られるのはブラジル側の魅力なんじゃないかしらん(全景もね)。このムクムク、昨日は珊瑚礁みたいって思ったけど、今日はアレ思い出した。天然石の原石?天然石売ってるお店に置いてあるデカイやつ、あれの内側みたいな感じ。それが動いてかたちを変え続けるんだよ。自然すごいね!地球ばんざいだね!←

展望橋から戻って本日の最後は、滝のホントのホントに目の前まで行ける小さいスペースへ。さーらーに暴風雨。床も網なってるから丸見え!しかも滝の落ちたすぐ上にあるから水しぶきの煙が出来る瞬間が見られる。そしてその煙を下から浴びる!煙っつってもすんげー大粒の水だけどね!これもーすごいわー。「濡れたら嫌だから」とか言って体験しないのはマジもったいないよ。いや私もポンチョだけどさ。顔と手足がびしょ濡れでもオールおっけー大満足。


アルゼンチン側は公園内が入り組んでて色んなルートで周れると思うんだけど、ブラジル側は基本、イグアス川に沿って上流へ進む一方通行。だから全景から段々と迫力のある突きあたりの悪魔の喉笛付近に辿りつく、自然の演出がすんばらしーね。展望橋もすごいイイ。ちなみに映画でチャン・チェンが立ってたのはこのブラジル側の展望橋なんじゃないかと友と結論づけた。見上げる感じと濡れ方がそれっぽいんだよなあ。見直したい…しかし手元にない…。

さようならイグアス。ありがとうイグアス。色んな魅力があるんだね。両側から見られて大満足だよ。でも万が一もう一回来られるなら、今度は一週間くらい滞在して毎日3時間くらい滝を眺め続けたいよ…。

それではガイドさんの車でブラジル側の空港へ。車中で最後のご案内を聞きます。

  • 昨日の時点で水量は通常の8倍。上流で雨が続くとこれくらいすぐいっちゃうらしい
  • ブラジル側の国立公園は東京都2個分
  • ちなみにブラジルの国土は日本47個分w
  • 国立公園内には10家族ほどスタッフが住んでて公園内に学校もある(が、店はない)
  • ブラジル国旗はにのあいカラー(これは自分が気付いて勝手に高まった点)

 

移動

14:30空港到着。「あー手荷物にするのに日焼け止めしまってねーや」とまごついてたらあっという間にチェックインカウンターが行列…団体さんが…。しかも結局TAM航空の手荷物制限が5kgだったという。どっちみち手荷物には出来なかった…サイズはいけんだけどなあ!結局荷物は預けることに。搭乗前にゆっくり着替えるつもりだったのに、カウンター前で服を出して靴を履きかえる羞恥プレイ。ガイドさんとお別れしてセキュリティ通ってトイレ行ったらもう搭乗始まってた。ああ今日も昼食は食べられないのね。観光ダイエット続行中。

15:40予定通りに離陸。TAM航空いいわあ。おとといのアルゼンチン国内線より相当いい。サイズは同じくらいだけど抜群にキレイ。ベタ踏み音とか全然しないよ?CAさんも感じがいいし。離陸前にキャラメル配って回るとか気がきいてるよね。空腹だから特にね…。旅行中あと2回ある国内線移動もTAMなのでこんな感じだといいな。今回は窓際の席だったのでずーっと外見てました。国際線より高度が低いのかなあ。景色がよく見える。広大すぎる緑の中にイグアス川が流れてるのを延々と見てました。この便はクリチーバを経由してブラジリアに向かうですが、クリチーバイグアス川の始まりの街なんだそうですよ。これがあの滝に落ちていくんだねえ…。雲の様子もずっと見てた。全部が同じ皿に乗せられてるみたいに一定の高さからもくもくふくらんでくのが面白い。あの中のどれかに絶対あるね、ラピュタが。雲の中に突っ込んだ時に確信したもん←

1時間程でクリチーバ到着。雨です。上流のこの町で降ると滝の水かさが増すってことだから明日はまた増えるのかな。お客さんの半数が入れかわって、17:30再び離陸。さっき調子に乗ってビール飲んだせいでお隣さんに申し訳ないトイレ回数。ほんとごめんなさいね、つい飲んじゃった…。

ブラジリア

19:20ブラジリア着。まだ明るいな。着陸前に噂の未来都市が空から見えないかとガン見したけどダメだった。空港は街はずれ…。

荷物をピックアップしてタクシーでホテルへ。この頃には外はもう暗い。日本の高速道路みたいな道をまーっすぐ走って計画都市へ突入。うへー何かすごいぞ。でかいよね色んなものがとりあえず。ブラジル首都のブラジリアはオスカー・ニーマイヤー設計による計画都市。上から見るジェット機のかたち。リオから首都移設で何もない高原にぶっ建てたそうで、1960年に完成。中心部はその機能ごとにホテル地区、銀行地区とか分けられてるらしい。ちなみにクリチーバもブラジリアに次ぐ計画都市で交通渋滞とは無縁だって。ニーマイヤー設計の美術館もあるんだって。現代建築=略してゲンチク好きには良い街なのかも。今回は行けないけどね。

いやしかし首都すごいね!だって空港にも道路にもホテルにも時計があるんだよ!今までの街、全然なかったの…。飲食店にもないんだよなあ。iPhoneをすぐ取り出せる所に入れてたのはその為でもあったのだけども。いまはデジカメで1枚写真撮って再生画面で確認するというめんどくささw 日本で時計なくて困ることなんてないもんなあ。駅にもないってのはかなりツライっす…。

20:00ホテルチェックイン。フロントのお兄さん、英語得意じゃなく私と同じレベルなんでお互いに必死。知ってる単語を組み合わせて意思疎通。むだに達成感がある。ホテルは予想以上に大きくてキレイ。前払いなのも分かりやすくていいな。屋上にプールがあるというので夜景を見に登る。だって我らの部屋3階なんだもん。屋上から都市の計画っぷりを少しだけ楽しんで近くのショッピングセンターへ。機内の軽食でお腹ふくれたのでスナックだけでもういいや。お気に入りのチョコ菓子とSDカード買って帰る。22時の閉店ギリギリだったー。買ったのはMicroSDのアダプタ付だったんだけど…私のデジカメ認識せず…古すぎんだなデジカメが…。せっかく4GB買ったのにい!あと8日間、残りの1GBで持つかしら…。

ホテルにWi-FiがなかったのでPC時間貸しで各所へ連絡。明日はゲンチク巡り!おやすみ!

*1:と勝手に名付けた。羽に「88」の模様が入ってて、見ると幸せになるんだって。しかもちょっとだけ手にとまった!ちょっと過ぎて撮れなかったけど!ガイドさんに報告したらその蝶が人にとまるのは珍しいんだそうな。

*2:わたし翔さん並に予定調和大好きなので←